ツツジ類の刈込
いらない枝を落す『剪定』とは異なり、『刈込み』は作りたい形をイメージしながら、刈っていく作業。
綺麗な形に保つだけではなく、定期的に刈ることで細かい新しい葉を出させてボリューム感のある『面』を作る事も大事な目的となります。
ツツジ類やサツキは萌芽力(芽を出す力)が強いので、多少失敗してもしっかりと芽を出してくれる刈込みやすい庭木。
刈込みの時期さえ間違えなければ来年も綺麗な花を楽しむ事が出来ます。
まずは道具を準備 (作業がスムーズに出来るよう、段取り良く・・)
来年の花芽は7~8月には形成されてしまいます。
梅雨の間は天気が安定しないので、梅雨前を目安に作業を済ませておきましょう。
作業の前に刈り込みに用いる道具を準備。
◎刈り込みバサミ
刈り込みに用いるハサミ。丸く刈り込む時はハサミの反りの外側を使います。
◎剪定バサミ・植木バサミ
細かい所のちょっとした選定や徒長枝のカットに。
必ず専用ケースに入れて使いましょう。
◎掃除道具 ・ ゴミ袋
意外とゴミが出るので、掃除道具もあらかじめ準備。刈り終わった後は速やかに掃除をして仕上げます。
広い範囲で作業する際は、熊手、ミニ熊手、竹ホウキ、箕等があると便利。
使うのは最後なので、作業スペースになる所や他の方の邪魔にならない所に置いておきましょう。
刈り込み作業
①まずは庭全体のバランスを考えながら仕上がりの大きさをイメージします。丸く刈り込むイメージを持ってよく観察しましょう。
②仕上がりの大きさよりも、少し小さいサイズで円を描くように刈り込みます。(新しい芽が出揃った頃に最初にイメージしたサイズになるように・・)
③刈り込み時、太い枝が飛び出していたら植木バサミを用いて少し奥で枝をカットします。
刈込みをすると、葉が半分に切られたりもしますが、それらの葉はそのうち自然に落ちていきます。
あまり気にせず、全体を形よく刈り込む事を優先して刈っていきましょう。
④刈り込みが済んだら、熊手を裏返しながら、軽くポンポンとたたいて株の中に引っかかっている切り枝や葉をふるい落とします。
⑤周辺を綺麗に掃除して完成。掃除の後は花後のお礼肥えとして化成肥料を撒いてあげましょう。
表面の小枝が残るように刈りましょう
サツキやつつじ類は萌芽力が強い低木ではありますが、芽が出る力は先端の細かい枝(若い枝)のほうが強く、下のほうの枝や太い枝はあまり萌芽力が強くありません。
細かい枝葉が無くなるほど刈ってしまうと、芽を出し切れずに衰弱し、場合によっては枯れてしまいます。
小枝を残すようにして、刈りこみましょう。